翌朝。


「ねぇ、舞子。昨日のHRの時の担任の話、覚えてる?」


教室に入るなり、あたしは隣の席の舞子にそう尋ねた。


舞子は「えっとねぇ……」といいながら何やら考え込んだ後、パンっと手を打った。


「思い出した!!最近、自分の体を見せて喜ぶ不審者がでるから気をつけろって」


「不審者?」


「そうそう。しかもさぁ、その不審者かなりのどMらしいよ。キモくない?」


「……確かに気持ち悪かった……」



濃い胸毛の中で光る二つのピアス。


昨日の出来事を鮮明に思い出してわずかに吐き気を催したあたしは、顔を歪めながら頷いた。