俺は、教室に戻った。

一人の女の子が、窓から真剣に外を見ていた。

「何を見ているんだい?」

「………」

「?!」

顔を5秒くらい下から見られたあと一言、答えた。
「雲を」

「くも?」

女の子は、カバンを手に取り、教室を出ていった。