あれから一週間が経った。


冬真っ盛りで身体が凍るほど寒い気候の中、あたしは一人授業をサボり、屋上でひたすら思いに耽っていた。


真冬に屋上に行くのもバカだと思うけど、こんなに憂鬱になるのには理由があった。




…今日、ライブツアーに旅立つ前の猛先輩が久しぶりに登校してきたのだ。


いつものあたしなら、先輩の机一帯陣取って、伝えきれないほどのラブパワーを伝えているはずなのに。



なんだか今日は、顔が合わせづらい。


自分の心の中では、この間の呼び出しはまったく堪えていないと思い込んでいる。



だけどそんな心とは裏腹に、身体は猛先輩の下へと向かってはくれない。


やっぱり、少しは堪えているのかなあ?




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