『茉莉!バーゲン行くよ!』


携帯の向こうで怒りぎみに叫ぶ恭代。


「恭代?どうしたの?今日デートでしょ?」


『そんなもんキャンセル!今から迎えに行くから。』


強引に決めて切られた電話。

その日、本当にバーゲン三昧で過ごした。


「本当になるとはね。」


少し遅めのランチを食べながら呟いた私に、恭代が言い放った。


「有言実行!」


良く分からないけれど、楽しかった。


「茉莉さ、誕生日の予定どうなってる?」


「ん〜どうもなってない。」


「飲みに行く?」


「それも良いねぇ。」


「………ほんとあんた達って………」


飽きれ顔……


「誕生日何もなかったら電話しなさいよ?って絶対しないんだろうけど。」