ある日の夜のことだった。

突然の揺れに、俺は飛び起きた。

「な、何だ…!?」

目の前のものがグラグラと揺れている。

「おい、未来!」

俺は隣で眠っている未来を起こした。

「――んー、きゃっ!

な、何が起こってるの!?」

「それはこっちが聞きたい!」

揺れは収まるどころか、ますます激しくなる一方である。

「地震かしら…」

未来が呟いた時、
「みーらーいー!

かーこー!」

クロミさんが寝室に現れた。

「きゃあっ!」

揺れに耐えることができず、クロミさんがフローリングに座り込んだ。

「クロミおば様、大丈夫!?」

未来がベッドから這うようにして出ると、クロミさんに駆け寄った。