○o。龍之介Side。o○

「欠席は…佐藤2人か」

担任の松井が双子の席に視線を向けると、出席簿に書き込んだんじゃ。

「珍しいな、今日で1週間だぜ」

わしの方に振り返ると、小声でリキが話しかけてきた。

「何があったんじゃろうな」

わしゃぁ知らんふりをすると、返事をしたんじゃ。

あれから1週間、双子は学校を休んどったんじゃ。

欠席の理由は、たぶんわしじゃの。


1時間目の休み時間、わしゃぁ廊下を1人で歩いとったんじゃ。

「――早乙女くん、だよね?」

後ろから誰かに声をかけられて振り返ると、1人の女の子がおった。

「ちょっと、いいかな?」

薄いピンクの唇を動かし、首を傾げながらカノジョがゆぅた。

○o。龍之介Side。o○END