それから2週間ほどが過ぎ、テスト期間が始まった。
幸い、絵里も期末テストともあり、部活にも顔をださなかった。

「しばらくは職員室に行けないねぇ」

放課後、図書室に向かう二人。
テスト前1週間から終了日まで職員室には入れない。
もちろん、部活も停止だ。

だから、図書室でテスト勉強をする二人。
当然、家に帰ってもやるのだが…

「あれから何も言って来ない?」

貴子が聞く。

「何もないけど」

「それならいいんだ。
期末テスト終わったら、競技会だねぇ」

佳奈が顔を上げると…貴子がにんまりとしている。

「そうだね。
…なんでニヤニヤしてんの?」

「っふふ」

「はぁ?
怪しいよ、貴子」

「なんだかね、お泊りなんて良いじゃないっ」

「はぁ…」

「一つ屋根の下に女子生徒と教師…ひょえぇぇぇ」

「貴子?女子生徒5人だし」

「ん?場合に寄っては…1対1」

「たかこ?」

「うっふっふっ」

「な、なんか考えてない?」

「さて、勉強勉強」

「たかこっ」

怪しい彼女だった。