夜、抱っこで
青波を寝かしつけ
そっと、そっと、そっーと
布団に入れて




静かーに寝室を抜け出す



パパの部屋の前まで来ると
ドキドキドキドキ
心臓が騒がしい




一度 深呼吸してから
ノックする



「………はい」
いきなりの妻の訪問で
少し不思議そうな声を
先生は出した




ドアを少しだけ開けて
顔だけのぞかせて



「夜這いしに来ました」




ベッドに座って
ケータイ片手に
先生は笑って



「あれま、奥さん
いらっしゃ~い
大歓迎ですよ」



なんだか恥ずかしく
ササッとドアを閉め
サササッと先生の隣に座る



チラッと盗み見た
先生のケータイの画面には
ハートがたくさんのデコメ



「…………浮気者~
このヘンタイ教師め」



私がにらむと
先生は嬉しそうに
口の端を上げ



「亭主がモテて
鼻が高いだろ?」



なんだそれ



「知らな~い
やっぱり今夜は帰ります
さようなら」



立ち上がりかけた私の腕を
先生は強く引っ張り


「ひゃ……」


反動でベッドに倒れて


………ったく
乱暴にしないでよね



先生は私の上に覆い被さり



「さて、ガッツリ仕込みますか
イチは次は男と女
どっちが欲しい?」



ふざけた事を言って
ニヤリと笑った