そして、あの日以降も仁はいつも通りに接してくれた。それとは対照的に、柚樹は私と関わるのを避けてるようだった。
小さなイベント桜祭も三人で回ったものの、あまり楽しい思い出はなく、それでも時間が解決してくれるだろうと待っていたら、あっという間に春休みになってしまった。
体育館に集められた生徒の前で校長先生がアクビの出そうな話しを長い時間をかけ話すと、満足したのか笑顔で去っていった。
「──やっと終わった!」
教室へ移動中、綾が背伸びをしながら言った。
「あの校長どんだけ話すことあんのよ!」
『休み中は事故が多くなるから、気をつけなさいって事を永遠と言ってた』
「ずっと聞いてたの?」
驚く綾に『うん。』と返すと、驚きが呆れに変わった。
「葉瑠のそういう所、ホント尊敬するわ!」
『ありがとう』
教室に戻った時、仁がいない事に気づいた。
途中で抜け出したであろう事は、入学式をサボった事を思い返して、なんとなく予想がついていたけど、誰も気にとめていなかった。
小さなイベント桜祭も三人で回ったものの、あまり楽しい思い出はなく、それでも時間が解決してくれるだろうと待っていたら、あっという間に春休みになってしまった。
体育館に集められた生徒の前で校長先生がアクビの出そうな話しを長い時間をかけ話すと、満足したのか笑顔で去っていった。
「──やっと終わった!」
教室へ移動中、綾が背伸びをしながら言った。
「あの校長どんだけ話すことあんのよ!」
『休み中は事故が多くなるから、気をつけなさいって事を永遠と言ってた』
「ずっと聞いてたの?」
驚く綾に『うん。』と返すと、驚きが呆れに変わった。
「葉瑠のそういう所、ホント尊敬するわ!」
『ありがとう』
教室に戻った時、仁がいない事に気づいた。
途中で抜け出したであろう事は、入学式をサボった事を思い返して、なんとなく予想がついていたけど、誰も気にとめていなかった。