翌朝、いつもより早く目が覚め、二度寝しようか迷った末に起きることにした。
1階に降りると、台所からトントントンと、リズムよくまな板を叩く音が聞こえ覗くと、割烹着姿で朝食を作るおばあちゃんがいた。


『おばあちゃん、おはよう』


「珍しい~、今日は雨?」


目尻にシワを寄せ言った言葉に、2人で笑った。


『何か手伝う事ある?』


「顔を洗って、髪もとかしてから手伝って頂戴ね?!」


そう言われ、手櫛で髪をとかしながら洗面所に向かった。


『あぁ…酷い髪型…』


鏡に写る自分に呆れながら、顔を洗い髪もとかした。


『よし!!』


 おばあちゃんの所に行くと、既に朝食の準備が終わってた。
いつもは慌ただしい朝も、今日は穏やかで少し変な感じ。
ゆっくり朝食を済ませ、制服に着替えると、ひんやりとした空気の中、学校へ向かった。


『おはよー…って誰も来てないし』


仕方なく鞄を机に掛け、しばらくボーっとしてた。


『…暇すぎる』


来る時間が早すぎたのか、みんなが来るのが遅いのか。あまりに退屈過ぎて教室を出た。