雪華『あねぇリン、あのマンションから出て来る人、滝沢君じゃない?』


リン『あ、本当だ』


雪華『ねぇ、やっぱり私の言った通り、滝沢君帰って来たでしょ“リンの考え過ぎ”だったのよ〜』



滝沢が車まで歩いて来た。


滝沢『悪りぃ〜、ちょっと話が長引いちゃってさぁ?』


リン『遅い、何か有ったのかと思って、心配してたんだからね。』


滝沢『いや、悪りぃ〜悪りぃ』


リン『それで?…その“全てを知る人”とはどうなったの?』



滝沢『あ〜ぁ、それがさぁ、アイツ最初は、警戒心丸出しで、変な奴だと思ってたんだけど、話してみると案外いい奴でさぁ、しかも“IQ.380”も有る、“超”が付く程の“キレ者”だったんだよそれでね、昨日俺が雪華さんに頼んだ“例の物”を調べて貰える事になったんだよ』


滝沢『いや、本当は自分で何とか“調べられないかなぁ”って思って雪華さんにあれを手に入れて貰おうとしてたんだけど、ここは、その“キレ者君”に頼んじゃおうっと思って』


滝沢『そう言う事で、雪華さん 今、例の物持ってる?』


雪華『ちゃんと持って来て有るわよ』


雪華『はい』


雪華は滝沢に透明なガラスケースを渡した。



雪華『滝沢君に頼まれてた“メモリーチップ”よ これ、病院の医療備品倉庫室から貰って来るのに苦労したんだから…』


そのガラスケースを雪華から受け取る滝沢…