―――未来side―――


特に行く当てのないあたしと隼人は、公園でたわいもないことを話して時間を潰した。


その間、一度も会話が途切れることはなくて。


あたしと隼人に共通の話題なんてなかったはずなのに何故か話は尽きなかった。


学校の話とか、芸能人の話とか、中学の時の話とか。


あたしの方が喋ってばかりだったけど、隼人は飽きずに話を聞いてくれた。



それに、隼人の話はあたしにとってすごく新鮮で。


バイクの話をしている時に見せた優しい表情に胸がトクンッと鳴った。




「ゲーセン行くか?」


夕方になり学校を終えた学生たちが通りを行きかう中、あたし達は隼人行きつけというゲーセンに向かった。


「お前、これ欲しいんだろ?」


ゲーセンの前に着くと隼人は中に入ろうとはせず、外にあるUFOキャッチャーの前で立ち止まった。