「行ってきます」

夜の6時。


「何処行くんだ?こんな時間に」


「んと…瑠璃の家。早く帰るね」




私はまた嘘を付いた。


田んぼの多い道を
一定のテンポで歩いて行く。
空の三日月が
私を見守っている気がした。



教会に着くと
先に村長が待っていた。
でも
手には凶器も何も持っていない。


「花ちゃん。
 私が犯人だと
 気付いてしまったんだね。
 真実をばらした、
 瑠璃を始末しなければ...」