「ああ、ホラホラ。いつまで食べているの。学校、遅刻しちゃうわよ」

「あっ、いっけなーい!」

「わっ! もうこんな時間!?」

姉と弟は慌てて朝食を口に詰め込み、ランドセルを背負った。

「それじゃあお母さん。行ってくるね! 今日の目玉焼き、スッゴク美味しかったよ」

「ボクはウインナーが美味しかった! また明日の朝も作ってね!」

「はいはい。それじゃあ、2人とも、行ってらっしゃい」

「「行ってきまーす!」」

2人の子供を見送った後、母親は再びリビングに戻り、目を吊り上げた。

「アナタ! いつまでいるんですか? 会社に遅れるわよ?」

「ん? ああ。まだ食べているんだよ」

「お皿にはもう何も残っていません! お皿まで食べる気ですか!」