薬品の匂いがほどよく鼻につき、この保健室という空間だけで安心感が沸いてくる。


「…んん……」


「あ、鮎川…さん。」


隣でいきなり声が聞こえたから、不思議に思って目をうっすら開ける。


「…先生…?」


先生と思って見てみると、「先生じゃない。」という声と共に先輩の顔が視界に入ってきた。


「……へ??」


「…先生じゃない。」