「アイボーン!!早く帰るぞっ」


「わわっ。待ってください」


今は一分一秒も惜しいんだ!!

とにかく早く打ちたい!!


そんな俺の気持ちを察したのか……


「一輝先輩に負けてられないですもんね」


ニコッと笑って元気付けてくれる。

俺が燃えやすいって知ってて言ってるよな、アイボンの場合。




「野球で一輝に負けるつもりねぇよ」


俺もニッて笑って答える。


もちろん一輝が帰ってきたことで、負けたくないって気持ちもあるけど……

でもそれより、足を引っ張りたくないって思う。


ここまできた一輝を、俺らが裏切るわけにはいかねぇから。


だから俺は打つ!!


「あたし、応援してますねっ」


……はいはい。

そんな笑顔で俺がやる気出すと思ってんの?