「俺たちって…全く似てないようで、実は似た者同士なのかもしれないな」


そう言いながら武絋はあたしに近寄って、いつの間にかあたしは武絋の腕の中にいた。


「認めたくないけど、そうかもね」


そういえばね、とあたしは少し顔を上げてニヤッとして言った。



「佑未にバレてたよ?あたしのこと好きだって」

「…!!」


武絋はものすごくバツの悪そうな顔をした。


そう、佑未がさっき居酒屋で教えてくれたこと。


高校時代からあたしと仲の良い佑未に、武絋はあたしのことをそれとなく(と本人は思っていた)聞いていたらしい。


感の鋭い佑未は武絋はあたしのことが好きなのだと早々に気付いたそうだ。