「送ってくるわ。」


帰ろうとしている華を追いかけて
ジャンパーをはおって
智久が出てきた。


「今夜はお邪魔いたしました。
奥さま、ごちそうさまでした。
社長は、お幸せですね。
こんな素敵な奥様が支えて下さってて…」

伯母がはにかんだ。


華のフォローはやっぱり
社会人としての風格だろうか

美しい笑顔で微笑む華・・・



「末の娘が失礼したけれど
また寄りなさい。
今井君は、元気かな?」



「はい、兄も相変わらず忙しそうです。
アメリカがお気に入りらしいですが
もう少ししたら帰ってくるようです。」



「その時は、お兄さんと一緒に来なさい。」


「はい。」

華はにこやかに頭を下げて
帰って行った。