秋雨の月曜日。

 アリスは学内のコンビニで昼食を買い、早苗と3限目の教室で食べていた。

「ほら、やっぱりウサギは本気だったじゃない」

 ウサギと付き合うことになったと報告すると、早苗はふふんと勝ち誇った笑みを見せる。

「で? どっちから言ったの?」

「どっちかといえば、ウサギかなぁ?」

「曖昧ね……。告白の言葉は?」

「“お前、マジムカつく”かも」

「はぁ? それのどこが告白なのよ」

「いや、あたしもよくわかんないの。どうしてこんな事態になったのか」

 アリスも正直なところ、未だに実感が湧いていないのだ。

 あの日以来、バイトやら何やらで会ってもいない。

 連絡もしていない。

 その話に呆れた早苗はため息をついてぽつり。

「あんたたち、ホントに付き合ってるの?」