まだきのうの連絡のことを恨んでいるのか、陵は少し不機嫌だった。
「話を戻すけど、実は現場となった秋野さらの部屋から妙なものが発見された。
今からそのコピーを回すから見て。」
そういって陵は紙を回した。
「何これ?」
一番に口をあけたのは七海だった。
七海がこういうのも無理はない。
その紙にはたくさんの数字が並んでいたからだ。
「おそらく、秋野さら、または秋野さらを誘拐した人物が残した暗号だ。」
いつも以上にピリピリとした緊張感が漂うのがわかった。
そして、あたしたちの目は、そこらにいる高校生とは違う探偵の目付きに変わった。