西園寺家はお金持ちだと、改めて思う

普通に生きてれば、おおよそ必要ではないドレスが、何着も必要なのだから


結婚してから2ヶ月半

初めは空だった衣装部屋の中も、いつの間にかドレスが増えている


「今夜は遥は帰ってこないから、ベッドにたくさん本を持っていっても大丈夫かな・・・」


書斎に向かいながら、綾野は呟く


「綾野くん。少し、いいかな?」

「旦那さま?・・・帰ってらしたんですか?」


驚いて、綾野は持っていた本を落としそうになる