えっ!?
誰か、扉をノックした…よね!?


「せ…先輩っ、今の音…」

「いいよ、構うなって…」

かなりの至近距離で先輩が言うから吐息までもが唇にかかる。


構うなって言われても…。

“コンコンッ”



さっきよりもノックの音が大きくなる。


「だっ…誰かお客さんが…。」


「学校なんだから、客なわけねぇじゃん…。無視してればいいから。」


匠先輩の手が私の頬をスッと撫でた。