「樹莉おはよっ!」 「おはよ!」ってアタシが答える、 いつもと変わらない朝の風景。 この短いダイアログを何回も、 何人もと繰り返すだけの、 退屈な時間。 みんな登校時間ギリギリで来るけど、 アタシは違う。 まだ誰も来てないーいや、 正確には、部活の朝練で来てる人以外はほとんど居ないー時間に来るの。 夜型で朝は苦手なのに、わざわざ他の子達より早く起きて来てる理由; 波のない静かな時間が欲しいから。