刺すような雨の夜



貴方は傘を持たずに飛び出して



体中に汚いそれを浴びながら



これで綺麗になれるかな って



呟いた



白い煙の立つ地面を見下ろして


満足そうに笑う貴方を




溶けていくそれを




私は




見ている事しか出来なかった








たとえ消えてしまっても



貴方が嬉しいならそれでいい








それが普通だと 思っていた