私はあの日から、毎晩出歩いている。

だって"また会える"って、確信でそう思うから。

いつもならマリと一緒にブラブラしてるけど、マリは今日補習があるからと言って朝から学校に行っている。

ただただ佳祐に逢いたくて、私は一人で広い街をウロつく。

そして…神様は、一週間待った私の期待を裏切らなかった。


「あ、この間の変な女」


その声に、ハっとし振り返る。


「あーっ!」


思わず声を上げてしまった私。

あまりにも勢いよく叫んだせいか、佳祐の周りの友達はドっと笑った。


「佳祐、先行ってるからな」


友達らしき人達は、そう言い残しカラオケに入って行った。