それから私と涼香は別れ自分のマンションへと歩いていた。




 1人暮らしはやっぱり寂しい。
1人のご飯も1人の夜も…




━むにっ




 …ん?何か踏んだ?









 足元をみると下にはストラップが落ちていた。







「わわっ!御免なさい!」


 片足をあげながら誤ってもストラップは返答しない。

 そりゃそうか。









「んー?君は誰?」


 ストラップに話しかけてみる。


 グレー色をした毛色に、耳とふさふさの尻尾。

 鋭い目に牙。








「狼…」