あと少し
もう少し
君に追い付きたくて

あの夏の日
君の隣り
一口でも多く牛乳飲んだ


少し背の高い君
僕の手をとり
お姉さんぶる

恥ずかしくて
うつむく僕
地面睨んで決めたんだ


いつかぜったい
君よりもっと
大きくなろう

そして
そしたら
君に言おうと


そっと顔上げて
君の横顔
見上げて微笑む

僕の視線に
キョトンとして
見返す君


目があうと突然
熱くなり
君の手を解いた

駆け出した僕
追い掛ける君
揃って夕映え色の頬


君の背に
追い付いて
追い越した

あの日から何度めの夏
言葉紡げない
まだ小さすぎる僕