深い深い蒼い木々を抜け

ひたすら

走る

走る…


猫(さぁ、行くのだ…行くのだ…!)


逃げ回り

のたうち廻る四肢に絡み付くは

茶色い白雲…


灯を見つけては

追いかけ


気が付けば

灯に追われ…


月光に照らされた神秘的な横顔は

狂ったように笑う

蜘蛛の如き狐目