「ァタシちょっと着替ぇてきますネ」

車が止まると、ナツはそそくさと手洗いに向かった。

「さすがにココじゃぁ、メイド服は浮くなぁ……」

平日とはいえ、昼近くの幹線のSAは結構混んでいる。

「おい、なんか食おーぜ!」

ミキが、フードコートを見てはしゃいだ声をあげる。

「めずらしいな、ミキがそんなこと言うの」

――やっぱヘンだな、今日のミキは……

ミキは普段ほとんど食べることに執着がない。

放っとくと、1日食わなかったりするくらいなのだが……。