目を覚まさない紫衣。


階段から落ちた、あの日から二日がたった。




一緒に階段から落ちた私と石田は軽い打撲ですんだ。


紫衣も検査の結果異常は見当たらないということはわかっている。



だけど、彼女は目を覚ましてくれない。



「紫衣にはもう逢わないで。」



放課後の教室、石田と真衣に話をした。


紫衣を傷つけた二人を彼女に近づけたくなかったんだ。



「俺は毎日病院に行く。芽衣には俺を止める権限はないだろう!」


「私も...紫衣に謝りたい。」



強い意志を示す石田と泣きながら体を震わせる真衣。



もう遅いよ!!


二人があの優しい紫衣を裏切って傷つけたんじゃない!!



今更何を話すって言うの?



話すことなんて何もない。