『はぁ』


「もう、これで何度目のため息?」


『仕方ないじゃない』


あの文化祭から一週間


可愛い男の子もとい、横山達樹はあれから毎日のように電話がかかってくる




例えば――‐

『もしもし』


「しずくちゃん!!今日も学校楽しかった?」


『・・・・』


「僕は楽しかったよ」




などと、ろくな電話をかけてくるのだった



『はぁ』


「ほらまたため息!?幸せ逃げちゃうよ」



逃げてますよ
一週間前から・・・



「そういえば知ってる?ここの新しいお店」



『ん?』



そう言って明は、雑誌を広げて机に置いた