先生達と話して落ち着いたのか、タカが店に戻ってきた。



美穂はもう泣いてはいなかった。




私達のテーブルには、サラダが残っているだけだった。



飲み物もほとんどなくなっていた。





「美穂、さっきはごめん。出て行ったりして悪かった」



反省したタカに、美穂は目を合わさずにうなづいた。




「ふたりで話す?私達、席外そうか?」



桃子が気を使ってそう言うと、美穂は首を振った。



「大丈夫!!タカとは夜、話せるし」



美穂はそう言って、タカの方を見て、さっきはごめんねと謝った。




ちょっとした喧嘩のようで、全然違う。

私はそう思った。



このまま今は仲直りできても、きっと心の中に何かモヤモヤしたものが残ったままになるんじゃないかと。




美穂は、先生とタカを比べた。



タカにとっては、それはとても辛いことだったと思う。





しばらくして、先生達が戻って来た。


飲み直そうということになって、男の人達は飲み物を注文した。