―先生目線―






直が選んだ俺の浴衣は、俺好みだった。



買いに行く時間がなかったので、直が中田と一緒に買ってきてくれた。



「この渋い感じがいいな」



黒とこげ茶色を混ぜたような色に、シンプルな模様が入ったものだった。



「白い浴衣ってなかなかなくて」



「白い浴衣ぁ?それはちょっと…… 恥ずかしいよ」




直の浴衣は、紫色にピンクの小さな花模様。



「着てみろよぉ、直」




お風呂上がりだったので、浴衣の試着会をしてそのままベッドへ…… と狙っていたんだが。




「だ~め!!当日まで着ないもん」




花火大会当日の楽しみにしておこうということらしい。




俺が浴衣を羽織ってみたが、直は目隠しをして体育座りをしていた。




「あ~!早く脱いでよ。見たくなっちゃうから」




かわいいな、直は。


本当に。