仕事も順調で

たろうとはあれから何もなく

いい相談相手になっていた。

夏の暑い日に突然告げられた

つぐからの別れを意味する言葉...

いつもみたいにつぐから

電話がかかってきた。

「もしも〜し。

つぐ?どないした?」

これから告げられるのが

別れとも知らずに

元気よくつぐに問いかけた。

「なな...

距離置こう」

どうして?

何言ってるの?

冗談だよね?

「なな?聞いてる?

距離置いたほうがお互いのためや。

分かってくれ」

今までにないつぐの真剣な声に

頷く事しかできなかった。

泣いてすがりつける程

強くなれなかった。


つぐ...

今だから分かるよ?

私が背伸びしてるのに

気付いたんだよね?

このままだと私が辛くなるって

想ったんだよね?

つぐは私の事1番に考えて

出した答えだったんだね。

あの時は何も分からずに

電話を切った後に泣き崩れた。