冷たい空気.真っ暗な風景. 錆び付いた線路はギシギシと嫌な音をたてる. 血痕のついた小さな車両の一室にはあおい中学校御一行と記された掲示板がある. 暗闇の奥は一寸先も暗闇であろう. 全く身覚えのない空間―――― そんな中で、宮地達也は目が覚めた. なんだろう?どこなのだろう? 精一杯、記憶をよみがえらせる. わからない――――――― ふと手であたりを探る. すると何かに手の平が触れた.