台風の後、冬に向かって日増しに寒くなっていく。
今日はどんより曇り空だった。
彼女にはもう、半月以上も会っていない。
何だか僕は、遠距離恋愛をしている気分だった。
今更ながら、連絡先さえ聞いていない。
運命なら、また会えるわよ、と言って彼女が教えてくれなかったから。
次は、どこに行けばいい。
このままもう、会えないのかな。
僕は駅で待ってみることにした。
夜が更けていく。
すると彼女が現れた。が、隣りには男性がいた。あぁ待ち伏せなんかしなきゃよかった。
あの男は彼氏?それとも旦那?
浮気現場を見掛けてしまったかのように、僕の胸は苦しかった。
彼女の方は…。
「あぁん、もっと、もっと」と、男のペニスを下の口で捕らえ、腰を回しては突き、突いたかと思えば腰を浮かせ、男をイキそうでイカないよう、蛇の生殺し状態にしていた。
罪な女だ。
今度会えたら、どう接しようか。
帰りの電車で、僕は作戦を練り始めた。
下半身が硬く立ってきてしまった。
このままでは、暗い夜道、誰かを襲ってしまうかもしれない。
抑えられないこの気持ちそのまま、僕は鞄で前を隠しながら、最寄り駅から家に向かって歩き出した。
出しちゃおうかな。どうせ、暗いし人気もないし。捕まったら酔っ払った振りでもすりゃいい。
僕はスラックスのファスナーを下ろしペニスを出し、夜風にさらしながら歩いてみた。
気持ちいい。でも、彼女の中で思い切り射精したい。
目が覚めた時には、ベッドの上にいた。
やけ酒のせいで、あまり覚えていないが、淫夢の跡がシーツに残っていた。
僕はもう、Sexのことしか頭にない。
ほんと憂鬱な日だった。