台風だ。
いけねぇ、傘壊れた。
会社から駅まで少し距離がある、と帰路でブルーになる僕の視界がうっすら曇った。
何か濡れてる…。
彼女は優しい女性だった。
見ず知らずの僕に、傘を差し掛けてくれるなんて、久し振りに胸が高鳴った。
横顔に、どこか陰を感じるが、感じのいい表情が気に入った。
勇気を振り絞って声を掛けた。
「いや〜助かりました。もし、よかったら、そこで一杯どうですか?」
彼女はにっこり微笑んでくれたので、僕らは駅前のホテルにあるバーに入った。
僕はマティーニ、彼女はブルームーンを頼んだ。
このカクテルに使う、紫色のパフェタムールは、完璧な愛という意味。
彼女は僕との出会いを、少なからず喜んでくれているようだ。
雨が止む気配もなく、彼女の事を知りたくて、僕らは、部屋で飲み直すことにした。
シャンパンを頼み、ルームサービスが来ると、彼女はとても陽気になった。お酒がとても好きなのだろう。
行きずりの恋。
そう思うと、いても立ってもいられず、思わず彼女を抱きしめた。
彼女も身を任せてきた。
二人はシャワーを浴び、口づけを交わした。
ガウンの下は、男好きしそうな、いやらしい体をしていた。
どれだけの男性に抱かれたのだろうか。
僕のペニスは硬くなり、ベッドに彼女を押し倒し、レイプさながらで挿入してしまった。
愛撫が足りていない彼女は、まだ濡れておらず、始めは痛そうな表情をしたが、構わずピストンを繰り返すと、感じているのか、恍惚の喘ぎ声をあげた。
でも、僕にはわかってしまった。
これは彼女の作戦。
雨の日、傘を持たない男性を見付けては、行きずりのSexをたしなんでいたのだ。
何だか僕は乱暴になってしまい、外したベルトで彼女の中に入りながら、叩き始めた。
興奮してるのか、愛液が滴り落ちている。