最後まで読んで下さった方、有り難うございました。
先にあとがきを読まれる方、ようこそ。
作者の導花線です。

この作品は、導花線の別作品である時代恋物語「恋口の切りかた」に登場する脇役二人を中心に据えた外伝でして、(時間的には、本編の二章七節~五章一節までの間に本編の裏で進行していた物語になります)主役は、恋口本編のほうのヒロインとはまた違った「ちょっと変わった女の子」です。

江戸時代、絵師であると同時に学者であるという実在の人物は多いのですが、それを「女絵師」という設定で描くことにチャレンジしてみました。

そこに、昔から一度扱ってみたかった「金魚玉」という今は失われた江戸時代アイテムを持ってきて書き始めたお話です。

これに関連して、金魚売りや金魚の盆栽など、作者のアクアリウム趣味も盛り込んだ内容となっております。
水を濾過するフィルターもなければ「金魚のエサ」も売られていない時代、どうやって飼育していたのか、など江戸時代のアクアリウム事情についても調べていて面白うございました。

そして、本作は禁断の恋物語でもあります。
自分で思っていたよりもかなりドロドロした感じになってしまって、書くのがキツい時期もありました(笑)。
トラップが仕掛けてあるのですが、最後まで読み終わった時に、冒頭にあるヒロインが「恋した人」と「愛した人」、それぞれに含ませた意味を理解していただけると嬉しいです。

また、ヒロインに関わる三人の男たち、遊水、円士郎、虹庵は、それぞれ恋愛や結婚、人生に関係した「何か」の象徴として登場させています。
誰が何の象徴になっているのかも考えながら読むと面白いかもしれません。

熱く語りたいことはまだまだあるのですが、何しろネタバレになる可能性があるものですから、先にあとがきを読まれる方のためにも、このくらいにしておこうと思います。
続きはプロフの小説一覧にある「ネタバレ話・感想帖」で。

その後の登場人物たちにも恋口本編でまた会えますので、是非どうぞ♪
お待ちしております(^^)/

おつき合い戴き本当に有り難うございました。

(2010.4.22 導花線)