豪華絢爛な装飾が施された
これまた大きな城
その一室
そこで響く二人の男の声

「この絵は、本物か?商人よ!」

声を荒げ聞く髭の男
この城はこの男のものである

「もちろん本物で御座います!
 旦那様
 しかも****の一級品!
 ほかでは二度と手に入れる
 事ができない絵です。
 お買い上げになりますか?」

しめしめと不敵な笑みを浮かべ
聞く商人

「よし!買っ「御待ちくださいませ」
「!!!何だ貴様は!?」

「・・・・私ですか?私は・・・・
 鑑定屋で御座います。」

「鑑定屋だと?
 読んだ覚えはないぞ!?」

そう言い
またまた声を荒げる男

「当たり前では御座いませんか・・・・
 私は私の意志で
 ここに来たのですから・・・」
そう言い妖笑を浮かべると
続けて
「それに、その****絵は
 偽者で御座いますよ?」

「何ッ!?それは本当か!!
 商人!!」

込み上げてくる怒りを
抑えながらも商人に聞く

「そ、そんな事!
 嘘に決まっていますよ!!
 第一得体も知れぬ者の
 言う事を旦那様はお聞きに
 なられるのですか!?」

そう言いながらも
足が震えている商人に

「クスッ・・・・嘘では
 御座いませんよ
 私は鑑定屋・・・・
 少なくとも嘘は吐きません」

男は困惑し
「そう言うなら証拠を!
 証拠を見せてみろ!!」

それに商人も賛同し

「そうだッ!証拠だ!
 証拠ッ!そんな事言われては
 私の商いができなくなる!!
 営業妨害だぞッ!!」
そう言い放つと、

鑑定屋は待っていましたとばかりに
口を開いた。