「ねぇ、ミナ」

「えっ。…あっ、アキ…」

ミナの顔が一瞬曇った。
 
今時のギャル風の女子高校生二人が、ミナに近寄ってきた。

「何よ、どうしたの?」

ミナは声を潜め、構える。

「冷たぁい。何、その態度ぉ」

チャラけた声に、ミナの眼がつり上がる。

「…やめてよね。アンタ達との付き合いは、終わったんだから」

「ひどっ~い。ヤダね、ユマ」

「うん、ヒドイよミナ。中学時代、あんなに仲良かったのに」

「…うるさいなぁ。言いたいことがあるなら、ハッキリ言って。マカが戻ってきちゃう」