うふふふふ♪

あたしは今日からイケメンの白石拓斗くんの

か・の・じょ♪


「南野キモっ」


前の席の蒔田が振り返ってしかめっ面をするのが気にならないぐらいにテンションが高いあたし。


「あーら蒔田くん、
わたくし、ご機嫌よろしくってよー!!
おーほっほっほ!!」


気分は大和撫子ですわよ。

おほほほほほ。


「南野、キモウザい。」


しかめっ面のまま呆れたように言う蒔田。


「あれ?
蒔田って…もしかして、
まきなお!?」


あたし達のやり取りを見ていた蒔田の右隣りの女の子が会話に乱入。


まきなお!?
なにそれ、巻き貝?


「ぷぷー!!」


「南野、紛らわしい笑い方すんじゃねーよ下品だぞ。」


「ま…紛らわしくなんかないし下品じゃないわ!!」


「ったく…いくら下ネタが好きだからって…」


「それ関係ないからね。」

「…下ネタ好きは否定しねんだな。」


あたしと蒔田がギャーギャー言い合っていると、


「あのぅー……」


すっかり忘れていた女の子が声を掛けてきた。


「おー悪い悪い、
あ、そのあだ名ってことは…小学校が一緒だった……」


そこまで言って蒔田は困ったような顔をした。


……さては、


この子の名前忘れてるな。
まきなお。