「あっ暑い…」

ダラダラと絶えず汗が流れる。

「オーイ! 走るから、ちゃんとタイムとっとけよ!」

「分かってるわよ!」

「んじゃ、行くぞ!」

そう言って構えるアイツ。

わたしはストップウォッチを握り直した。

「用意! スタートっ!」

わたしの声と共に、風のようなスピードで走り出す。

そして目の前を通り過ぎると同時に、スイッチを止める。

「…良いタイム出すわね」

「当然だろ?」