ケータイ小説 野いちご

月と太陽の事件簿9/すれちがいの愛情

鑑識課にて

なんとなく話を聞いてもらいたくなって鑑識課へ行った。

部屋のドアにはオーランド・ブルームのポスターが貼られていた。

こないだまではジョニーデップだったから好みに変化が生じたらしい。

ポスター以外にもインテリアや小物に、個人の趣味を思わせるものが多数あった。

部屋の主は、相変わらず部屋を私物化しているらしい。

「なにをブツブツ言ってるの」

部屋の主・ベテラン鑑識員の里見さんがコーヒーを持ってきてくれた。

眼鏡の似合う、年齢不詳の美貌は相変わらずだ。

「第2話以来の登場ですね、里見さん」

「なに、第2話って」

「いえこっちの話です」

あたしはカップを受け取った。

「それでその男の人って何者だったの?」

「児童相談所の職員でした」

あたしは昨日、男性からもらった名刺をテーブルの上に置いた。

「〇〇区児童相談所」とある横に菊村博と名前がある。

その年齢は20代半ばぐらいに見えた。


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