バリーは怒りで頭がどうかなりそうだった。

昨夜、遅くにサシーがLAPD(ロサンジェルス警察)の一斉捜査をうけ、激しい銃撃戦の上、サシートップのサム.シンが撃たれたという連絡が入った。

まだ詳しくはわからないが、サシーは壊滅状態にあるということだった。

それというのも、ヤンの薬をさばいたギャング団がサシーを逆恨みして、LAPDに何か垂れ込んだらしい。

やはり、今さら三流商品はいらないが、どうしてもサシーから話しを聞く前に払った、半分の前払い金を取り戻したくなった。

「ヤンが死んだことはまだ知られてないだろうな。」

「まだタイまで流れてないと思います。」

「やはり、さきに商品を見つけ出さないといけないのか…。」

「そうです。ヤンが死んでしまっては、やつ等もおとなしくはしてないでしょうから。今のうちに、やつ等の弱みをにぎっておかなくては。」