“詩音、貴女勉強は終わったの?”


“詩音、そこはそうじゃないでしょ?”

あ゛ー、

もう、うるさいなぁ…。

“詩音、海行くぞ!”


“行くー”

“貴方、詩音を甘やかさないで下さい”



…お母さん、詩音に自由をちょうだい。




“詩音、私たち、海外に行くから、いい子にしてるのよ?18になったらお見合いさせるからね”


“お母さん、政略結婚なんかしたくない”


“しょうがないじゃない。貴女のわがままじゃどうにもならないの”


“ねぇ、今までに私わがまま言ったことある?”

“そんなに言うなら、高校の間は自由をあげる。ただし、高校3年生になった時、一回でも賞を逃したら、海外に連れていく。もし、それができたなら、貴女の好きな大学に行って、恋愛もしていいわ”


“わかった。約束だからね”