まだ薄暗い空 舞い上がる白い砂 遠くから聞こえる牛の声 海からの風が頬に当たる 大きな背中 白いTシャツと黒の半ズボン 頭に巻かれた白いタオル くねくねと進む自転車 「おせ~よ!直!」 振り返る優しい笑顔 慣れないじゃり道での自転車は、何度も転びそうになる。 頑張って追いつこう…なんて もう思わなくていいんだ。 その大きな背中を 今は呼び止めることができる。 頑張って追いつかなくても 私をちゃんと待っていてくれる。