夢ヶ丘高校の生徒会室では、月に一度の話し合いが行われていた。
話し合いといっても、ほとんどは雑談だ。

一年の女子が立て続けに亡くなったことや、捜索願が出されているがまだ見つからない女子がいる、という話をみんな興味心身で話していた。

外が真っ暗になり、時計を見た二年の女子生徒が、「わっ、もう七時前だ」と言ったので、帰ることになった。

夜の七時になると校門が閉まるのだ。

みんなが出たのを確認して、生徒会長の山崎は、カギを閉めた。

「じゃあ、おれカギを返してくるよ」

「はーい。さようなら」と女子生徒たちは、階段を降りていく。

「あっ、先輩、自分たちもついていきますよ」

一年生の男子生徒二人が、駆け寄って来た。