車を確認して、すぐに乗り込む。 車内の匂いと、アキヒロの匂い。 無意識に、安心する。 「…クミはどうしたいの?」 『産み…たい。』 この時のあたしには、"産みたい"しかなかった。 それ以外考えてなかったから。 「でも…学校は?」 『辞めるしかないでしょ。』 「お前が産むって言うなら、俺は出稼ぎ行くよ。」 … 『…う…ん』 逃げるんだ-…? 一気に怖くなった。