「──っがは!?」

 ベリルは息苦しさに目を覚ます。しかし目の前は暗闇で何も見えない。何かで目隠しをされているようだ。

 また水中に沈めるつもりか。肺に入ってくる液体に、またあの苦しみを味わうのかと顔を歪ませた。

 両腕が動かない。左右からワイヤーで固定されているようだ。両足すらも拘束され、何かに固定されているのか、まったく身動きが取れない。

「──っ」

 絶命する瞬間の苦痛から意識を飛ばし、次に目を覚ますと水中に適応した状態となっている。

 ここから逃げ出せなければ、これを何度も繰り返すことになるのだろう。