結局、財布やらなんやらかんやらはあたしが持つことにして、手ぶらの洋介を引っ張って家を出た。

行く場所は決まってる。


洋介行きつけの美容室!!!!




「…ホントにここに入るのか?」

「洋介が前まで行ってたとこですが!?」

「…そうだったかなぁ…」


どうやら洋介の野郎、根本的に変わり果ててしまっているらしい。

なんかもう手遅れな気がしないでもないけど…。

でも、あたしは諦めない!!


「ハイ入る!!」

「おっ押さないでくれたまえ」

「ええい黙れ!!ミッフ○ーちゃんなんて生ぬるいヤツよりお前なんかキテ○ちゃんにしてやる!!アレは喋っているけど口がないからな!?」


洋介の背中をグイグイ押して、美容室の扉を潜る。


「いらっしゃいませー!」


中から、店員さんの声が飛んできた。

途端。


「ひぃっ!!」


あたしの後ろに隠れる洋介。






……カッチーン